今日からレベル2。職場にほとんどの人が戻って、店もバーなどを除きほとんどが営業してよくなった。カフェやレストランで座って食べることもできる。
さて、昨夜突然思った。「あ、今きっと一番安全な時だよね。新感染者はまた0が二日続いている。と言うことは明日の第一日目が動くには一番安全だ。これからみんなが動き出すとまた感染者がでてくるもんな」と。そして、ベッドの中で「よし、明日マスクして布を買いに行こう!」と強く思った。
なぜ布屋か?いたって簡単な理由。
- 店内がえらく広い
- 街から離れたところ
- 乗り換えていかねばならないが、街の一番端っこのバス停で乗り換えて、次のバスは2階建てだから車内空間が広い
- またいつロックダウンになっても縫物をすれば時間がもつなー
朝からだんなと息子に「ママはお出かけします」宣言して、さっさと用意してラッシュアワーを避けるため9時過ぎに家を出た。きっとだんなは思っただろう。「え、じゃ、スーパーや薬局なんで僕が行ってたんだろう?」って。
私は安心できる日が来るまで(有効な薬や予防接種の道が開けるまで。きっと長いだろうな)なるべく人ごみを避けようと思っている。私と息子は持病があるから。が、きっとその日が来るまでの一番安全な日って今日初日だと思うのだ。
さあ、マスクをして、バスカードやクレジットカードなどジップロックに入れたものをバスのカードリーダーにタグオン(タッチすること)!7週間ぶりの「ぴっ」って音が聞けると思いきや、「降りるときにはタグオフを忘れずに!」のアナウンス。え、じゃ、前回下りるときにタグオフしなかったのかな。げ、じゃペナルティのフル料金取られちゃうな、といきなりどんより。が、なんとバスはしばらくタダらしい!えー、ありがとう!今日は乗り換えの往復だからバス代だけで1000円はしちゃうな、と思っていたので急にハッピーに。ロックダウン4と3の間お客がほぼ0なのに、いつエッセンシャルワーカーが乗ってきてもいいように週末のタイムテーブルでずっと走っていたバス。なのにレベル2でタダで乗せてくれるなんて、ありがとう!!!
久々に乗るバスは「座っていい席」と「ダメな席」のステッカーが貼られていた。
一応、今日から知人、友人とは最低でも1mは離れていないといけない(昨日までは2mだった。他人とは今まで同様まだ2m取らないといけない)。が、このバスの座席ステッカーは両窓際の席に「座っていい席」が貼ってあって、自分の前や後ろに誰かが座るようになってしまう。私と前の人の背中には50cmくらいしか間隔ないぞ!しかも、おじいさん2人が乗ってきて、私の前の席に2人で座った。ステッカー見てくれー。しかも横を向いて話すからつば飛んでるぞ。よかった、私はマスクをしていて。怖くないのかな?マスクなしで、しかもたくさん席は空いているのに誰かのそばに座るなんて!ま、うれしいのだろう、なんか遠足に出かける子供のようなノリノリのしゃべり方だった。
さて、全国に展開しているSpotlightと言う布、クラフト、生活雑貨の店に着いた。私は列の8人目。15分くらいしか待たずに店内に案内された。入り口には紙に「名前、電話番号、メルアド、入店時刻とサイン」をする欄があり、終わると消毒ジェルをして買い物開始。あー、自分で歩いてみて回り、手に取り、布を触って選ぶ。しあわせー。7週間以上我慢していたのが一気に満たされていく。Covid-19騒ぎがなかったらこんなふうに思えたかな?あまりにも「当然」と思っていたけど、当然ができなくなることってあるんだなー、と痛感。そして、またできるようになったことに感謝。
結局布地を3種、リボン、ゴム、ファスナーを買って意気揚々、帰りのバスに乗った。乗り換えは今度は街の(朝とは別の)端で降り、パンを買って帰ることに。だんながパン大好きなのだ。ロックダウン中毎週1,2回パンの宅配を頼んでいたくらい。お留守番しているから大好きなクロワッサンとペーストリー(甘いパン)を買った。ここでも、自分で連絡先をタブレットに入力する。コンタクトトレースのため。しっかりやってくれてありがとう!
布屋はスタッフ全員、マスクと手袋をつけていた。入り口の外とレジの列には「ここに立つこと」のステッカーが2m間隔で貼ってあった。パン屋は特別なプロテクションはつけていなかった。そして、列もお客が適当に間隔をあけているだけ。店によりしっかりしているところと、ちょっと甘めのところがあるようだ。
一番びっくりしたのは、バスで街を端から端まで通り抜けるときに見た風景が、ロックダウン前と変わってなかったことだ。人出があり、楽しそうに話しながら、何かを食べながら歩いている。いきなりバブル(ニュージーランドでは一世帯をバブルと呼び、このバブルの中に入っていて身を守っているような感覚でいる)がはじけてしまったよう。道端の店でテイクアェイし、そばのベンチに座り、1mも離れずに友達数人と向かい合って食べている。しかも、「お、お前のチップスくれよ」と人のものを手で取って食べていた。その横では、女の子が友達に会いハグをしていた。えー、一応ハグは家族限定ではなかったか?とにかく、あまりにも昔の日常風景を目の当たりにして「昨日までの緊張感はどこに?」と思った初日だった。