ちょこママnz

ニュージーランドでいろいろ感じること、ハッピーだなと思うことを書き留めたい。

日本のママ&パパ、頑張りすぎずに日本語を優先しようよ

最近、何度か耳にして気になったことがある。

 

家庭で英語を使って子供と会話する」って。しかも、日本国内で、小さい子に対して。もちろん親は英語のネイティブではなく、子供に英語に慣れ親しんでほしいと言う願いから。

 

でも、声を大にして言いたい。そんなに慌てなくったって大丈夫だよ。

 

 

国際結婚者なら必ず通る、「子供に話しかけるのは現地語?それとも親の母国語?」問題。

 

うちの場合は、

 

ダンナ、ドイツ語(しかも、訛りばっちり。)

私、日本語(標準語だけど、ときに育った地方の弁を使うことあり。)

 

どうしてもダンナにも息子との会話の内容をわかってほしいとき(なぜ今叱っているのかなど)は、共通語の英語で。

 

それで、どうなったかというと。

 

息子、5歳の学校に上がる前日まで完全にパパにはドイツ語(しかも訛りありの方で)、私には日本語で返してきた。たとえ、私が英語で話しても必ず日本語で。

 

日本人の方が遊びに来て、息子の喋る言葉を聞き「え、普通の日本の子みたい」と言ってもらえてすごく喜んだ。

 

が、小学校に入った途端、英語で返すように。びっくり。日本語にしてと言っても、英語で答えた。力が抜けた。学校に入るまでは、「あー、やはり英語で話してたら良かったかな。息子は学校の授業で答えることできるかな?」と心配したが、なんのこっちゃない、取り越し苦労。

 

幼稚園であまりおしゃべりはしなかったけど、やはり先生や他の子が話すのを聞いてしっかり理解していたようだ。ちなみに、彼の友達は、英語を話さないロシア、ベトナム、ドイツ語できる双子、少し英語ができるタイの女の子だった。どうやら、それぞれ親の母国語か、ジェスチャーで通じ合っていた模様。

 

そして、その子達も学校に入ればそれなりに英語を使っていた

 

良かった、私の下手な英語で覚えさせるより、しっかり日本語で細かい心情とか、表現をしたかったので日本語で育てて正解だったと思う

 

そして、ま、英語の国にいるからそんなこと言うんだよ。日本にいるママ&パパは英語に馴染ませようと必死なんだよ、と言われるかもしれない。

 

そこで、2つの例を上げてどうして親の母国語を優先して子供に語りかけたほうがいいか、説明したい。

 

ドイツ人パパとキィウィ・ママの家族の話

ママはドイツ語バッチリ、すごく自信を持っていた。どうせニュージーランドに住んでいるから英語は当たり前に毎日聞く。だから、家の中ではドイツ語だけで話そう!とやったけど、大後悔。

 

どうしても、心情的なことやニュージーランドでしかないことを表現しようとすると自分のドイツ語には限りがある、ということに後で気づいた。途中から、自分は英語を話すようにしたが、しばらくは子供が、ドイツ語ママが急に英語ママになって混乱したらしい。

 

 

100%日本人家族の話

シングルママと娘さん。お子さんが小学校2年生になる前にニュージーランドにやってきた。英語ネイティブのフラットメート(同居人、こちらでは家賃をやすくするため他人とシェアして暮らすことが多い)と暮らしていた。

 

早く英語になれてもらおうと、フラットメートにお願いしてたくさん話しかけてもらったり、勉強をちょっとだけ見てもらっていた。が、「Y4(日本だと3年生)になっても英語がというより、なんとなく言語に対して理解が足りてない、頼りない」と外国人の子供の様子を見てくれている先生から言われた。

 

そして、意外なことを聞かれた。「お子さんの日本語能力はどうですか?お家でちゃんと母国語を話していますか?」だった。

 

そうだ、そういえば自分も一生懸命英語で話していたし、答えは英語でね、と半ば強制していたな、とママ友は思ったそう。先生は、「母国語がしっかりしていないと別の言語をマスターすることはできません。まずは、しっかり日本語でいろいろなことを話し、表現したりして言葉の基礎を作ってください。それから、英語をやりましょう。大丈夫です、どの子もみな最初はこんな感じです。焦らなくていいですから」と言ってくれたそう。

 

そして、日本から通信講座のテキストを送ってもらって1年ほど日本語の勉強と、家ではママとしっかりいろんなことを日本語で話した。すると、英語の力も上がってきた。

 

そうか、しっかりと基礎ができてないと、そこに新しい言葉を上乗せしようとしてもだめなんだ、と思った、とママ友は言っていた。

 

今はこのお子さん、しっかり英語でお友達と話している。しかも、動作はもう日本の可愛らしい女の子ではなく、こちらのこのように年より大人びている。変わりようがすごいな、と思う。

 

さて、これを読んだ日本のママ&パパはどう思うかしら。きっと、目からウロコなのでは。

 

子供の脳はすごく柔軟。だけど、まずは親の母国語をしっかり身につけてほしい。だって、言葉の中に親の文化がしっかり入り込んでいるから。それを元に、新しい言葉とその文化を身につけてほしいと思う。

 

大丈夫、焦らなくてもいいんだよ、と伝えたい。

 

 

私は、日本語を忘れないようこちらの図書館で日本語の本を時々借りて読んでいる。

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