今朝も迅速テストをして、シロ。ふふふ、いけるぞ、母に会いに。
14時からの予約をして行ってきた。面会はガラス越し、10分、電話でと聞いていたので、なんだかさみしいなーと思っていた。
建物に入るのに自動ドアが2つある。一つ目の二つ目の間は、多分風除室と呼ばれるものか。すく横に受付があり、「面会に来ました」というと、あ、「そこでストップしてください」と言われ、風除室に戻った。よく見ると、隅っこに椅子が二脚あり、そこでやるようだ。すると、母が車いすを職員さんに押されてるするとガラスの向こうにやってきた。「どうぞ」と言われ、大きく10分をカウントダウンするタイマーが置かれた。
「お母さん、来たよー。元気?」と言うと、あれ、誰だっけ?の表情が。ま、しょうがない。6か月も離れていたし、大きなマスクだし、だれかわからないよね。
でも、受け答えはすごくしっかりしていた。あれ、なんか12月に帰省した時より、スピーディに答えてる感じがするぞ。
この施設に移ってから母に会うのは初めての弟。「お母さん、久しぶりだね。わかる?」というと「わかる」と言う。「だれかわかる?名前は?」と聞くと、母は「へ、へ、へ」と笑ってごまかしていた。やっぱり名前までは久しぶりだから難しいだろう。私が「さ、さ、さ。さで始まるよ」と助けると、「さ、さ、さ、さ✕✕」と名前をよんだ。「えー、すごい!」と言って、横を見ると弟もうれしそうだ。
つい、私も「ね、ね、私は?わかるかな?」と言うと、ちょっと悪そうな表情で首を振る。そうだよなー。「ニュージーランドからお見舞いに来たよ、ちょこだよ」とと言っても、こんな大きなマスクしていたらわからないよね。ちらっとマスクを下ろして鼻のあたりまで見せるが、すぐに上げた。ガラス越しだけど、規則だからな。
「お母さんの洋服を夏物に入れ替えてたら、薄手のカーディガンとベストが出てきたよ。いる?持ってこようか?」と言うと「いらない」と言う。だけど、「昨日さ、ドラッグストアーに行ったんだ。化粧品見てたら、今って化粧水、アイクリーム、乳液、美容液が全部入ったクリームがあるんだね。そういうのいる?」と聞くと、はっきりと「いる!」と意思表示。あー、やはり通販でいろいろ試していた母は、こういうのには興味が残っているんだな。「わかった、今度買って持ってくるよ」と伝えた。
そうこうしているうちに、10分を過ぎたことを知らせるアラームが鳴った。あー、あっという間だな。
そうだ、持ってきていたこれを渡そう。母を迎えに来たスタッフに紙をちらちら揺らし、「渡したい」をジェスチャー。渡したかったのは、母の寝室を掃除していた時に見つけた「川の流れのように」の歌詞が書いてある紙。6年くらい前までカラオケ・クラブ(老人会の集まり)で歌の練習をしていて、「ここはもっとやさしく」とかコツが手書きで書いてあった。なんとなく「これ渡したらよろこぶかな」と感じた。
スタッフから紙を受け取って、母が「あー、川の流れ…」と口が動いているのが見えた。よかったー。反応してる。
元気な母に会えてよかった。本当は、ガラス越しでとてもさみしくなるかなー、と怖かった。だから、けんちゃんも連れて行って、とにかく母を元気づけたかった。ケンちゃんを袋から出した時の母の「あ」と喜んだ表情を見れてよかった。ありがとう、けんちゃん。君がいると周りが明るくなるよ。