先日、三者面談でのこと。
数学の先生が「あなたは何のために数学を勉強してるの?」と聞いてきた。
息子は、「パイロットになるためです。燃料や飛行速度など計算は必要ですから」と答えるではないか。
え、パイロットになりたいと言っていたけど、私はそこまで本気に考えているとは思っていなかった。そうなんだ!
じゃ、パイロットになるってどうしたらいいの?どこに行って勉強するの?学費はいくら?と頭の中にたくさんの疑問が浮かんできた。
調べた。
ニュージーランドでパイロットになるには
- マッセイ大学に行く(世界でも数少ない航空科がある大学で、学位がとれるのが利点)
- フライト・スクールに行く
- Air Forceに入る
費用はいくら
- 学費だけで約100,000ドル(私の物価感覚で1000万円)
- 生活費
- 資格試験の受験費など
ただし、空軍に入れば、お給料をもらいながらトレーニングを受けることができる。とてもじゃないが、フライト・スクールに通うようなお金に余裕のない子は空軍に入るらしい。だが、資格を取った後、12年は在籍しないといけない。やめたくともやめれないのは、つらい。
また、いくつかのフライト・スクールを見ていると、必要条件の中に「航空機についての知識、経験」とある。「航空機についての知識、経験がある、もしくは、自主的に航空機について学び、パイロットと言う職業について学んでいること」とある。なんか、すごいな。
息子に、「お母さん少しパイロットになるためのリサーチをしてるんだ。学校に行くのにもある程度知識や経験が必要だって書いてあったよー。そんなの学校で教えてほしいよねー。あ、でも君はフライトシミュレーターでいろんな飛行機飛ばしてるから、その点はクリアーできてるね」と話した。「それに、あなたが数学の先生にパイロットになりたいと言ってるのを聞いて、本気だったんだ!と驚いたよ」と言った。
「え、ママ知らなかったの?何のために訓練していると思っているの?ちゃんと計画しながらやっているんだよ!!!」と言われてしまった。
あー、息子の方がしっかりしている。単純に、パイロットになると子供ならよく言う夢、ゲームが楽しいからやっているとてっきり思っていた母。すみません。
ニュージーランドのほとんどの子供は、高校を卒業すると、学生ローンを政府から借り自分で学費、生活費をまかなう。18歳にして多額の借金生活からはじまるのだ。
大学なら最初の一年間は学費無料。だけど、フライト・スクールは?と言うか、1000万円ってすごい金額だ。息子だけには負担させれない。
だから、小さいことから節約をすることに。一番最初にしたこと。息抜きにカフェでコーヒーと習慣にしていたのを、特別の日にしかしないことにした。一杯$4.5(約450円)だから、切りよく$5xカフェに寄らなかった日数で計算して学費の口座にせっせと入れることにした。小さいお金でも、貯めて行けばある程度の金額になる。
ドイツ移住と、ニュージーランドに戻ってきたことで貯金がなくなった私たち家族。老後の資金も貯めないといけないけど、まずは息子のためにできることを頑張ろうっと。
貯めたお小遣いで夏休みにフライトシミュレーターを買い、早速インストールしている息子。この時母はまだ息子の本気度を甘く見ていた。