先日頂いたコメントに「北アメリカの肥満者の多さは、野菜などが高いため、健康的な食生活が難しいから…」とあったので、そうだ、ニュージーランドも長年、子供の肥満と栄養がちゃんとれていないことが問題になっていることを思い出した。
息子が学校に通うようになって知て驚いた。ランチが「コーラとポテトチップス」とか、家から持ってこれなくて校長先生が自腹でホットドッグとかを買ってくれる、とか。朝ごはんを食べてきていない(食事を与えられていない)子のために、「ブレックファスト・クラブ」と呼ばれる朝食会がある学校もあるらしい。ニュースでそういった映像を何度もみたことがある。
ここも食費が高くて、ちゃんとしたものを食べようと思うと工夫をしないと金銭的に難しい。
そこで、低所得の家庭では缶詰だったり、手のかからない食事をすることが多いようだ。
その代表が、ベークト・ビーンズ、トマトソースに入ったゆるゆるスパゲッティなど。これらをトーストにのせて食べるのだ。うーん、これがメインってかなり偏った食事だ。
上左から、ベークト・ビーンズのソーセージ入、スパゲッティ。下左から、ベークドビーンズ、スパゲッティのソーセージ入。激安スパゲッティ。
安い、と言っても一缶$2.29から$4.29 まで(ちょこママ感覚で229円から429円)。ラベルには「高プロティン」とあるが、本当に?激安のスパゲッティでも$1.29だ。
日本ならお惣菜コーナーで割引になる時間帯に買うなど、なんとかいろんなのを食べることができるだろうが、ここにはそんなものはない。あっても「ローストチキン」とか「コールスロー・サラダ」とか、「ゆで卵」とか。しかも、安くない。
短期のホーム・ステイと地元の人とのフラッティング(日本だとシェアハウスというのかな)をした経験から、ここの人はあまり食事にこだわらないと思う。食事はお腹をいっぱいにすること。今でこそ、いろんな国の料理を食べられるようになってきたが、1990年に来たときは、大分違っていた。まず、ちゃんと作る家庭のメインの食事だとローストものが多く、チキン、ビーフ、ラムとか。ラムは高いので特別なときが多かったと思う。それに、3色の野菜。大抵人参、グリーンピース、コーンの茹でたもの。もしくは、マッシュしたポテトが添えられると言う感じ。
テイクアウェイだと、チャイニーズの麺やフライドライス、フィッシュ&チップスとか。
昔はスパゲッティと言うと、アルデンテなんてなく、相当茹ですぎた柔いパスタにトマトソース(ひき肉が入っていればラッキー)をかけ、ナイフとフォークで切りながら食べていた。友達のホスト・ファミリーはフォークだけで食べれるように茹でる時にポキっと2つに折って茹でていた。
私がホーム・ステイしたところは、かなり節約していたようで寂しい食事だった。太目のソーセージとパンと炒めたオニオン。「さあ、好きなだけ食べていいのよ。」と言うが数えると一人一本ずつしかない。なので、自分の部屋に帰り日本からのお菓子を食べてお腹を膨らませた。
あー、ランチも寂しかったなー。大抵の子はアイスの2L容器にサンドイッチ、ヨーグルト、りんご、ミューズリーバーとかが入っていた。ホストマザーは「ちょこは大人だから自分で好きなように作っていいわよ。」とは言うものの、冷蔵庫にはマーガリンもなく、ジャムが一瓶。薄いパンにジャムを塗って、りんごをかごから取ってそれだけ。当時で週260ドルとか払っていたんではと思う。洗濯も掃除も「大人だから」と言うことで自分でやるのだから、えらく高いステイ代だったと思う。学校に掛け合ったが、校長の知り合いのようで「シングルマザーだから大変なんだよ。」で終わってしまったので、2ヶ月も経たないうちに出た。
いやー、食事が楽しみな私には辛い思いでだな〜。フラッティングをしてすぐに2Lのアイスを食べ、容器を手に入れ、自分で好きなものを詰めて学校に行ったときは嬉しかった。
当時の私の憧れた弁当箱。昔はこのアイスのコンテナを皆使っていた。2L。
今では、こういった2Lの弁当箱が多い。ニュージーランドは2Lが弁当箱の基準?!