ちょこママnz

ニュージーランドでいろいろ感じること、ハッピーだなと思うことを書き留めたい。

私は見た。人がずるくなっていく姿②

<<9月4日一部修正、加筆しています>>

 

 

前の続き。

 

1時からの見学会。15分前に大家夫婦は現れ、大慌てで昨日作った板を廊下のでかい穴に取り付けた。2014年に修理したあとは1mくらいの板を貼り付けていたので目立っていた。だからか。今回は天井まである。デザインと思わせたいのだろう。

 

取り付ける際に「あれ、(ネジ)穴が合わない。間に合わせないとまずいぞ」と話していた。気づけば、私の脚立を勝手に持ってきて使っていた。おいおい。

 

そして、まだ候補者が到着する前におしゃべりな大家はこう言った。

 

「僕たちもさ、6週間後には引っ越すんだ。息子がxxと言う場所に就職が決まったんで、娘と息子の近くに引っ越すんだ。数日前に妻も仕事が決まったしね」と。

 

「え、じゃ、この家どうするんですか?」

 

「いや、だから早くテナントを見つけたいんだよ。新しいところでは、僕らもしばらくはテナントになるんだ、あはは」と言った。

彼らが住んでいる家は売るつもりらしい。

 

そして、15分間隔でやってきた候補者たちにペラペラといつもの通り喋り、彼らにはあまり話させない。とにかく、色々疑問に思わせないようにペラペラいっぱい喋って気を逸らせるのだ。もうこの手口は十分わかった。

 

見学会が終わったあと。

 

「もーさ。大変だよ。これから引っ越しだしね。だから、早くテナント決めてしまいたいんだよね。床なんかもう気にしてられないわ」と本音を言った。

 

ほほう。私達が出るって言って喜んでるんだね。新しい人はあそこにカビがまだ住んでるなんて知らないし、ある程度は床を切って、絨毯を新しく貼れば表面上はきれいだもんね。ふーん。これで楽できるもんね。

 

ここの家賃、週$130(ちょこママ感覚で1万3,000円。月に4万2,000円)も値上げして募集してあった。月約30万円なり。今まで絶対に貸さないと言っていたガレージ奥のスリープアウト(シャワー、トイレがついた部屋)も見せていたから、とにかく魅力的にして貸してしまいたいんだ。

 

これって、見えてきた。しばらく高い家賃で貸していて売るつもりなんだろう。「これだけ収入に繋がります」を売りにして。だから、もう修理にはお金も時間もかけるつもりないんだね。

 

ここを出ることに決めておいて良かった。