ちょこママnz

ニュージーランドでいろいろ感じること、ハッピーだなと思うことを書き留めたい。

息子よ、必ず相談するのだぞ、と強く思った

 

 

息子は、ミッドターム・ブレイクで金曜日から来週月曜日まで4連休。だが、最近宿題がてんこ盛りでここ3週間、週末は宿題に追われている。

 

火曜日が提出期限の音楽の宿題。進捗状況を聞いても「うん、進んでる」としか言わない。なんか変だ。

 

「ねー、音楽の宿題ってどんなのが出るの?まさか作曲とか?」とおとぼけて聞いてみたら、本当に作曲しなきゃいけないらしい。

 

あれ、息子大丈夫か?

 

実は、彼はニュージーランドの小学校では「エクステンション・マス」(自分の学年の算数より難しい上の段階の問題を教えてもらえるクラス)にクラスを抜けて行っていたので、犠牲になったのが「音楽と図工」のクラスだった。

 

そして、ドイツでは「移民のためのドイツ語」を取っていたので、やはり犠牲になったのは「音楽」。

 

私が音符とかを簡単に教えはしたが、ほとんど音楽の授業を受けてない彼は、ベースがないのに作曲とかできるのか?

 

突っ込んで聞くと、やはりどうやっていいのかわからずにずっとネットで探していたらしい。

 

早く相談しなよ!

 

でも、先生に「自分でやるように!(Do your homework without help. Be independent!)」と言われたのを、生まじめに守って「だからお母さんに助けてもらったらだめなんだ!」と言う。

 

「お母さんは、自主的にするって言うのは、誰かがヘルプくれるまで待つのではなく、自分から『これがわからないので教えてください』って言うのがそうだと思うよ。だから、どうしていいかわからない時は、まずその状態を言うのが大切だよ。特に君は音楽のベースを習う機会がほとんどなかったんだから、いいんだよ」と話すが、どうやら彼は先生に怒られるのが嫌らしい。ドイツで本当にひどい先生にあたったから、今でもトラウマなんだろう(このことは、また別の機会に記事にします)。

 

まずはどうやって作曲するのか、楽譜にするのかを聞いたら、いやー、今の子はなんでもコンピューターだ。

 

まず、1分50秒のウェリントンの朝から夜までのタイム・ラップス(低速度撮影)した映像に音楽をつけるらしい。画面上のキーボードを使い演奏するか、あらかじめ用意されている数多くの短い音楽を選んでつなげてもいい。だが、必ず一部分は自分で独自のメロディを作らなければいけない

 

ひゃー、私が学生の時の宿題とは大違いだ。

 

これで分かった、息子がつまづいていた問題が。よくよく聞くと映像を見て音楽をつける、ということ自体がわからなかったよう。

 

これはお母さんは得意だぞ。力になれる。

 

まずは映像を場面が変わるごとに止め、「今何がみえる?」「どんな気分になるかな?」「あー、ここは小さいときによく行ったね。しあわせな思い出がある場所だよ」などと聞きながら、彼に書き留めさせた。

 

すべて見終わった後で、「ほら、ここに書いていることと、それを見たときの気分やテンポを反映させればいいんだよ。ハッピーだったら、早めのテンポで軽やかにだったり、夜景だったらお母さんが最近聞いているジャズとかあうと思わない?ゆっくりしたテンポとか。あとは自分であらかじめ用意されているメロディから合いそうなのを選んで、短い区間をキーボードで弾いたらいいんじゃない?」と二人で話した。

 

最初はとてもいやいややっていた息子だが、なんとなくやり方が分かったのか顔つきが明るくなっていた。

 

これから先は、君がやるんだよ。

 

そして、いいんだよ、人に助けを求めて。甘え過ぎと思えば、お母さんは容赦なくピシッというから。

 

実は、ニュージーランドの若者の自殺率は実は世界的に見ても高い。ニュースで何が原因なのかがよく問われるが、多分困った時に相談したり、誰かに話してガス抜きしてないのが原因じゃないかなと思う。今の息子を見てもそうだ。「どうしていいかわからない時は、解決しないかもしれないけど、必ず誰かに話すんだよ。そうすると、心が少し楽になるってカバちゃん(樺沢紫苑さん)が言ってたよ」とことあるごとに言うことにした。必ず相談するんだよ、息子。

 

 

<ニュージーランドの若者の自殺率>

 

国会資料によれば、 

  • 1998年の15歳から24歳の若者の死亡原因は車の事故に続き、自殺が第2位だった。
  • WHOの発表によると、97国の中で15歳から24歳の若者(男女)の自殺率を見るとニュージーランドは、二番目に高かった。ニュージーランドより自殺率が高かったのは、リトアニア(男性)とシンガポール(女性)であった。

 

  • In 1998 suicide was the second leading cause of death in the 15-24 age group in New Zealand, following motor vehicle crashes. The rate of suicide for young males is about three times higher than for young females, and rates for Māori are higher than for non-Māori. However, the majority of young people neither seriously contemplate nor attempt suicide.

 

  • International suicide rate comparisons are not exact, due to different statistical methods and possible under-reporting in some countries due to religious and social customs. Among the 97 countries with suicide data reported by the World Health Organization, New Zealand currently has the second highest reported suicide rates for young men and women aged 15-24. Higher youth suicide rates than in New Zealand are reported for Lithuania (young males) and Singapore (young females).
  • Youth suicide - New Zealand Parliament

 

 

暖炉のドアが汚れていたので、水につけたキッチンペーパーに灰をつけておそうじをした。悩みは人に話すと心もこんなふうに透き通って楽になると信じたい。

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