ちょこママnz

ニュージーランドでいろいろ感じること、ハッピーだなと思うことを書き留めたい。

ドイツを思い出した、入院編

レベル2になってから、まるで止まっていた時計が遅れを戻すため一生懸命にくるくる針を動かしている、そんな感じで私の生活は回っている

 

先週の検診からあれよあれよといろいろ進み、来週検査のための全身麻酔だ。また、ごはん食べれないな。それが一番きつい。お水も飲めないもんねー。

 

で、またもやドイツのことを思い出したのだ。

 

ドイツで定期検査を受けたら、これはちょっとおかしいぞという映像が撮れた。で、麻酔もなしの針をぐさって差しての検査。これが本当に痛かった。だんなは血を見て失神するたちなので同席しなかった。看護婦は横に立っているが、じっと凝視したまま。あー、ニュージーランドならきっと「大丈夫よ、スィートハート。頑張っているわね」とか看護婦さんが手を握って言葉をかけてくれるだろうなー、とか思いながら我慢した。息が早くなる。医師が「ダメだよ、君。息を早くすると過呼吸だ。我慢したまえ」と言われ、「くっ」っと我慢。えーん、もっと優しくしてくれー。

 

で、結果やはり手術だね、と言うことで公共の病院が検査所の隣なので手続きして帰ってね、と言われた。ひえー、手術と聞いただけでショックなのに。

 

病院に行くと、心電図やいろいろテストが待っていた。へ、息子のお迎えー、どうしよう、と言っている暇はない。で、医師が待っている小さい部屋に呼ばれ、「あら、来週一コマ空いている。じゃ、来週手術しましょう!よかったわね!」と言われた。心の中で、「えー、まだ心の準備ができてませーん。セカンド・オピニオンも取りたい」と思ったが、隣の旦那が「あ、イースター・ホリデーで休暇を取っているからちょうどいいね。そうしましょう!」とどんどん話が進んでいった。なので、入院手続きまでして家に帰った。

 

こんな感じで、人生の中で大きなことが起こるとき、あれよあれよとベルトコンベヤーに乗って自分の意志が入る隙間なく、物事が動くんだな、を実感した。神様、お任せします、だ。

 

一週間しか時間がないのに、イースターだから店も開かない。日曜日ももちろんいつも店は閉まる。手術までのたった一日の土曜日に一人街に出て、パジャマや下着を買った。

 

手術は何せ寝ていたので、怖くもなければ、痛くもなかった!予想していないうれしいことだ。あはは。

 

入院中は個室を取ったので、一日の差額ベッド代は120オイロ(私の物価感覚で2万円ちょっと!)だったが、よかった!何がよかったかって、ごはんがおいしかった!ドイツだからお昼がメインで、一般病棟の人は3種の中から選べるところ、個室の患者は8種類のメニューから選べる。インゴルシュタットでは魚を食べる機会が少なかったから、ほぼ魚メニューで頼んだ。いつも夕方に優しいおばちゃんがメニューマシーンを手に、「明日はどれにする?」って聞いてくれる。そして、その料理がものすごくおいしいのだ。お魚も「これ、キンメダイですか?」っていうようなのが絶妙な料理加減でおいしい。今振り返っても、あの病院食がドイツ生活で一番おいしかった。やはり2万円出す甲斐あったな、と思う。これができたのも、日本でかけた保険がちゃんと入院サポートとかのお金を出してくれたから。よかったー、かけていて。

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退院してしばらくしたら、母の日だった。朝起きると、息子が床にこんなふうにやってくれてた。うれしいかった!

いまだに、「あー、あの病院食おいしかったなー」というたびに、旦那が苦笑する。